2024/08/01 17:47

百笑農房は農房主(夫)は愛知県出身、私(妻)は兵庫県神戸出身の夫婦2人の小さな農家で、
長野県東部の長野県佐久市望月に移住し、
2015 年 4 月に独立、新規就農しました。

就農当初はズッキーニとミニトマトを中心に、試験的に食用ほおずきなどの生産、販売を行なって来ましたが、気付けば現在はほぼ食用ほおずき専業農家となりました。

人生は本当にちょっとしたことから予想もしない方向に進むことが多々あると思いますが、
百笑農房もそのようなことがたまたま続き、今に至ると言えるでしょう。

農房主の実家は農家で、
物心ついた頃から農業は生活の一部でした。
自然の流れで農業高校、農業大学校に進み、
卒業後はサラリーマンでしたが、
やはり、本格的に農業を始めたいと思いました。
たまたま夫が長野県佐久市近郊での就農ツアーというのを見つけ、
期限が過ぎていたものの、
無理を言って参加させてもらった、というのが望月で就農する最初のきっかけでした。

長野県は就農を希望する方に農業研修をサポートする
「長野県新規就農里親制度(里親研修)」というがあり、
そのツアーで長野県佐久市望月地域の里親登録されている農家さんに共感し、
最終的夫はそちらで2年の研修を受けました。

私自身は神戸のど真ん中の都会っ子で生まれ育ち、
農とは縁がありませんでした。
ただ、母方の祖父母宅は広い平屋のお家、納屋や蔵や井戸水がありました。
兼業農家の祖父は田んぼをしていて、庭には自家畑があり、
ビル暮らしの神戸には無かった自然がたくさんある場所でした。
祖母が仕込んだ手造り味噌の味噌汁や、お砂糖が少し入った卵焼き、
お勝手で七輪で焼くさんまがびっくりするほど美味しくて、いつまでもいたい、大好きな場所でした。
元々絵を描くことが好きで、
部屋の隅で紙と鉛筆があればいつまでも大人しく絵を描いていましたが、
振り返れば自然の中で過ごすことが好きだったのかもしれません。

その後就職して東京でOLをしていましたが、
ひょんなことでニュージーランドにスキーに行ったことをきっかけに、
最終的にはOLを辞め、スキー人生を送ることになりました。
長野県や山形県、佐久望月に移住する前は北海道のニセコにいました。
縁あって夫と出会い、将来的には農業をするのだろうなぁとうすうす感じていましたが、
実は、私は以前に佐久市のスキー場でインストラクターをしていたことがあったので、
まさか佐久市望月で2人で独立、新規就農するとは正直思ってもみませんでした。

独立にあたって、まず屋号(名前)を決めないといけません。
2人であれやこれや話し合い、かなりダメ出ししあい、なかなか決まりませんでした。
最終的に2人の共通の想い、
「私たちの野菜を食べて笑顔になってほしい」こと。
最終的には「百笑農房(ひゃくしょうのうぼう)」に決めました。

そこからたくさんの方々の支えがあったおかげで今年10年目を迎え、
今もその当時の想いは変わらず、
「笑顔」をたくさんの方々に届けられるよう、今も試行錯誤しながら歩んでいます。

「野菜づくり」は「笑顔づくり」です。
笑顔とは、「栽培する人、運んでくれる人、料理する人、食べる人、野菜にかかわるすべての人の笑顔」を意味します。
これが広い意味の百笑農房のパーパス・ビジョン(存在意義)になります。 

こんな時だからこそ、
百笑農房の野菜、特に「食べるほおずき」で日常の食生活がちょっとした「特別」となり、
「笑顔・感動・驚き」をお届けしたい。
 笑顔が生まれ、笑顔に満ちあふれた世界で食生活に少しでも貢献したいと願っています。
簡単ではありますが、(長い!?)百笑農房の紹介でした。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
                                                なかなか畑をお借り出来ず、最終的には行政の協力を得て何とかお借りすることが出来た、約1haの耕作放棄地にて。買ったばかりの中古のトラクターと一緒に。草ぼぉぼぉですね。