2025/04/04 21:14
こんにちは、百笑農房です!
最近ではスーパーなどでも「有機」「オーガニック」という言葉や有機JASマークを見聞きする機会が増えているかもしれませんが、
皆さん「有機JAS認証」ご存じですか?
有機JAS認証について分かりやすい説明がありましたので是非ご覧ください
(兵庫県有機農業研究会HOASより)
百笑農房は2017年に有機JAS認証を取得してから今年で早いもので9回目の審査となりました。
この認証は毎年更新する必要があり、またあっという間にその時期がやって来ました。
百笑農房は主役の「食べる宝石」ほおずきで有機JAS認証を取得しています。
(それ以外にもほおずき加工品で「飲む宝石」有機ほおずき100%ジュース・
「食べる宝石」有機ドライほおずき 2種類も取得していますが、こちらはまた後日にでも。)
有機JASはJAS法で定められた基準で行っているかどうかという認証で、
これが一番でも良いでも悪いでもなく、
ただその基準通りに行なっているかどうかということです。
この画像に貼っているJASマーク、どこかで見たことあるかもしれませんね。
このマークがついている商品が全て審査を受け、認証された「有機JAS」の商品です。
このマークがついている商品が全て審査を受け、認証された「有機JAS」の商品です。

何となく聞いたり、見たことがあるかも、という方は多いと思いますが、
実際有機JASって何?という方が多いのではないでしょうか。
言葉で言うとむちゃくちゃ簡単ですが、その基準として主に下記のような内容があります。
●栽培時に「有機JAS規格で認められた肥料・農薬などの資材」を使用していること。
●栽培を開始する2年以上前からほ場に禁止された農薬・化学肥料を使用していないこと
●栽培中化学農薬・化学肥料を使用していないこと
●ほ場や施設・用具に農薬や化学肥料などの使用禁止資材の飛散・混入がないこと。
●遺伝子組み換えの種苗を使わないこと
・・・などなど、他にも厳しい基準が設けられています。
これらを証明するために栽培記録や資材の購入履歴をしっかりと管理していくことが必要になります。
(これらの管理がむちゃくちゃ大変!)
これらを第3者が審査し、認められてようやく有機JASを取得できます。
審査前日は25℃近くまで上がった信州望月が、審査当日はまた雪景色に。

認証機関から派遣された検査員が一面雪となった畑、出荷場などを1つ1つ確認します。

たくさんの書類、有機JASシールの枚数チェック・・・

検査マニュアルに基づき申請内容と実際の作業と違いがないかを確認いただきました。
緊張の時間です。

審査内容としては簡単に書くとこんな感じです。
●ほ場、その他施設の実際の確認
●生産行程管理責任者や格付責任者などへの聞き取り調査
●生産行程管理記録とその根拠書類の確認
文字にすると本当に簡単ですが、
実際には1つ1つ、細かくチェックされます。
現実は残念ながらまだまだ多くの方々にその内容を知られていないのが正直なところ。
毎年言っていますが、
零細農家にとっては有機JAS認証は時間的、金銭的、精神的にも負担が大きく、
百笑農房は本来であれば信頼関係があれば必要ないと思っています。
じゃぁ何で更新するの?と思われるかもしれません。
その理由として一番最初はお取引先さまのリクエストがあったからですが、
百笑農房はまだまだ珍しい「食べる宝石」ほおずきをたくさんの方々に知って、見て、手に取って食べてもらいたい。
そのため不特定多数のお取引先様、お客様がいらっしゃるため、
国で定められた有機JAS認証を取得することによって、
お客様から一定の信頼を持っていただけます。
特に法人のお客様にとっては、
国の認証である有機JASがあることによって一定の信頼はいただけることは多いと感じています。
(必ずしも全てのお取引先さまが希望されているという訳ではありません)
人が生きていくには欠かせない「食」。
今ではすっかり食べもの=買うものになり、
農家と消費者が分断されてしまい、栽培、生産することが全く他人事になってしまいました。
そして多くのお店では「見た目」「価格」「産地」ぐらいの情報しか分からないことが多く、
(もちろん生産者のストーリーや思いなどを丁寧に表示、ご説明いただくお店も増えて来ています)
その中でしか消費者も選択肢がないので、
やはり価格や見た目で決めざるを得ないというのもあります。
私も農家になっていなければ、
多分売られている野菜がどこで、誰が、いつ、どのようにして栽培し、収穫までにどんなことをしてたのか・・・
そんなことは全く考えもしなかったでしょう。
せっかくこれをご覧の皆さんには是非とも有機JASを理解いただき、
最終的には買う方が決める選択肢の1つとして頭に入れてもらえたら嬉しいです。
そして毎日食べる食材について、ただ買って食べるだけではなく、
ほんの少しでも
「これを買うまでにどれだけ時間がかかったんだろう」
「どこで、どんな農家さんが作ったんだろう」
そんなことを少しでも想像して、そしてなくてはならない「食」について考えてもらえたら嬉しいです。
毎年これが終わるまでなかなか落ちつけない農房主さん、本当にお疲れ様でした!
《ご参考に 有機JASについて詳しくは》
農林水産省HP